卒業後の進路

前期課程を修了した卒業生は、国家公務員、地方公務員、旅行会社、JTB、JR東日本、流通業界などに就職しています。また、後期課程を修了し、博士号を取得した先輩は、日本の各大学(神奈川大学、長崎大学、神田外語大学など)と中国の大学などで専任教員として活躍しています。

主な就職先

JR東日本(株) 、杭州旅游学院(中国)、大連翻訳学院(中国)、大連HP(中国)、花園飯店(上海) 、ANA(上海)、(学)東京都市大学附属中学高等学校、神奈川県教員、(株)ステップ、(学)翔光学園横浜創学館高等学校、麗澤大学、拓殖大学、福岡大学、神奈川大学、セコム(株)、(株)レヂトン、(株)テクノアソシエ、(学)大原学園、日本サード・パーティ株式会社

翁嘉

翁嘉(オウ カ)

中国言語文化専攻
2012年度修士課程卒業
(現在、中国・浙江旅游職業学院 外国語学部観光日本語専任教師)

大学院時代には色々な新しいチャレンジができました。

―グローバル人材の育成に努力しています

教師になることが幼い頃からの夢でした。神大の大学院を卒業した後、ようやくこの夢が叶いました。中国の浙江旅遊職業学院(日本の専門学校に当たります)で日本語と日本文化を教える教鞭をとっています。2016年4月より1年間は、栃木県庁の国際課で国際交流員として勤務し、日中の友好交流の架け橋となるべく頑張りました。
神奈川大学では様々な国から留学生と触れあうことができ、多角的な視点で母国である中国を見つめ直す非常に貴重な経験をすることができました。日本に留学した経験から得た経験は人生の宝物です。
大学院時代を振り返ると、いろいろな新しいチャレンジができ、また、自分がやってみたかったことを実現できた2年間だったと思います。例えば、TA(Teaching Assistant)という制度を活用し、先生の授業を補助する役割を経験したり、ゼミ生の合宿や中国語の演劇(小品コンテスト)の指導なども経験できました。また、上海での現地活動によるメディア教材作成などにも参加し、机上だけではなく、現場に足を運ぶ大事さを目の当たりにしました。学部生向けの中国語教室Chinese Expressの運営や各種の国際会議の通訳や翻訳などの作業にも挑戦することができました。学部学生が運営する「部活」にも加入し、日本の若者の生活も楽しむことができました。これらの活動で得た知識や技能はいまの仕事にも大いに役に立っています。

―日本語教師の醍醐味

日本語教師とは言え、教えるのが日本語だけではありません。語学はもちろん、一人でも多くの中国人学生が日本を知ってもらえるために、日本の社会、文化、生活などの様々な内容を授業に取り入れています。日本と中国という文化的、歴史的な背景は異なるものの、相手の立場に立って、お互いを理解できる人材を育成したいと考えています。
「あいうえお」から日本語を勉強した学生が、一生懸命に練習して日常的な日本語の会話ができるまで成長し、「日本語の勉強、とても楽しかったです」と言ってくれた時には、いまの仕事のやりがいを感じますね。まだまだ、未熟な自分ですが、若い学生の活気と笑顔、そして、真剣な表情をみて、私も皆さんと一緒に成長しているんだな、と常に思うようになりました。これからも、両国のそれぞれの魅力をより多くの人に分かってもらえるよう頑張っていこうと思います。皆さんと一緒に、世界へ、そして未来へ、旅立ちましょう!

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松野あかね

松野あかね
英語英文学専攻
博士後期課程満期退学
(2004年3月)

大学院で学ぶにつれ、自分がなりたい教師像が具体的になっていきました。

―大学院を志したのはなぜですか。

大学院に進むことを決心したのは、教育実習を終えた直後のことでした。子供の頃から英語が好きで、将来は高校の英語教師になることを目標にしていました。けれども、いざ教育実習を終えてみると、このまま教員採用試験を受けて教師になっていいものかとても悩みました。それは、教育実習で英語に苦手意識を持っている生徒を目の当たりにし、自分の指導力のなさを痛感したからです。教壇に立つならばもっと専門的な知識を身につけるべきではないか、また、英語が苦手な生徒をこれ以上増やさないためにはどのような教師になるべきか、悩み考えました。そして、この体験がきっかけとなり、言語習得や英語教育についてもっと専門的に学ぼうと、大学院入学を決意しました。

―大学院での勉強はどのようなものでしたか。

大学院では、専門的な知識を先生方からご指導いただくことはもちろんですが、自分が興味のある論文を読んでその内容を授業で発表し、全員で議論するという形式の授業が多くありました。そのようなクラスでは、志を同じくする先輩や仲間と互いに学び合えることができ、とても楽しかったです。
また、大学院の授業では数えきれないほど専門書や論文を読みました。その中で特に印象に残っているのは、修士1年目に指導教授の石黒先生の授業で読んだRod EllisのThe Study of Second Language Acquisitionという本です。この本は辞書のように分厚く、初めて手にした時は「卒業までにこの本を読み終えるだろうか」と不安になったほどです。しかし、読み進めるうちに第2言語習得理論について深く学ぶことができ、修士論文を書く頃には自分にとってのバイブルになりました。今では表紙がボロボロになってしまいましたが、大学院の思い出がつまった大切な一冊です。

―現在の仕事について教えてください。

修士号取得後、児童英語講師になりました。高校の教員ではなく民間の児童英語講師の職を目指したのには理由があります。教育実習での体験をお話しましたが、大学院で学ぶにつれ、自分がなりたい教師像が具体的になっていきました。そして、自分は「子供にとって英語を最初に教える先生になりたい」「英語が好きな子供を増やしたい」と考えるようになりました。
念願叶って専門を活かした仕事に就くことができ、民間の英語教室で幼児や小学生を教えながら、1年後に博士課程に入学しました。仕事をしながら大学院で学ぶことは、時間的な制約も多く大変なこともありました。けれども、大学院で学んだことが自分の日々の仕事に直結するため、とてもやりがいのある3年間でした。
現在では、神奈川大学で非常勤講師を務める傍ら、幼児・小学生を対象とした英語教材やカリキュラムの企画開発、教材や指導書の執筆、講師研修や小学校英語指導者の育成などの仕事をしています。

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山村 敏江

山村 敏江
中国言語文化専攻
博士後期課程修了
(博士ー文学、2003年3月)

自分の専門分野を研究するのは勿論ですが、 その周辺に目を向け、広い視野と知識を 身に付けることも必要だと考えています。

―大学院を志したのはなぜですか。

大学院進学を考え始めたのは2年生の後期です。その時はもちろん漠然とではありますが、4年間の勉強では物足りなくなるという気がしていました。
神奈川大学中国語学科に入学して中国語を専攻する一方、第二外国語として朝鮮語を勉強していくうちに、日本漢字音・中国語音・朝鮮漢字音の対応関係に興味を持つようになりました。この三者の対応関係、特に朝鮮漢字音について知りたいと思い、漢語音韻学がご専門の望月先生のゼミに入ったのですが、ゼミの2年間では余りに時間が足りないということにすぐに気付きました。漢語音韻学・朝鮮漢字音を専門的に学びたいと思い、3年生の夏休みに大学院進学を決めました。

―大学院での勉強はどのようなものでしたか。

朝鮮漢字音研究の前段階として、宋代の韻図(漢語の音節表)『切韻指掌図』の音韻体系についての卒業論文を書きましたが、満足のいく内容ではありませんでした。そこで、修士課程では再び同じテーマで、更に掘り下げて研究することにしました。その一方で、音声学・認知意味論等の講義や院生同士での勉強会もあったので、毎日無我夢中でした。
博士課程では、元来の目的であった朝鮮漢字音についての研究を行いました。具体的には、朝鮮の伝来字音研究における重要資料『訓蒙字會』の音韻体系の研究です。中国語や韓国語の資料を読んでまとめつつ、『訓蒙字會』そのものを音韻学的に分析し博士論文を執筆しましたが、提出までの2年半は本当にあっという間でした。
修士2年の時に広東語を勉強したいと望月先生に話した時に、音韻学を研究する上で方言は大いに役立つから是非やりなさい、とおっしゃったのが印象に残っています。実は、修士論文の執筆に響くかもしれないという不安があったのですが、先生はむしろ背中を押して下さいました。漢語音韻学には、時間の流れに沿って考察する通時的研究と、方言を資料とする共時的研究という二つの軸がありますが、広東語を勉強することでその二つが明確に理解できたのです。そのことを先生はご存じだったのでしょう。このことが、それ以降の研究や講義の方向を決めたといっても過言ではありません。

―現在の仕事について教えてください。

現在は、神奈川大学で中国語演習・中国語学特講・教科教育法等の授業を担当しています。それ以外に神田外語大学で中国語・広東語・音韻論、共立女子短大で漢字の成立や歴史、秀林外語専門学校で中国人留学生に日本語を教えています。中国語だけでなく様々な講義を担当でき、とても充実しています。
自分の専門分野を研究するのは勿論ですが、その周辺に目を向け、広い視野と知識を身に付けることも必要だと考えています。ですから、先に述べた広東語だけでなく上海語や台湾語、言語学そのものの理解を深めるために様々な言語を学んでいます。色々な言語を学ぶことで、中国語や日本語の意外な面を発見することも多々あり、それが講義に広がりを持たせると感じています。これからもそのスタンスで仕事をしていきたいと思っています。

外国語学研究科概要
3つのポリシー
欧米言語文化専攻
中国言語文化専攻
『言語と文化論集』の刊行
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